川崎病ではしばしばBCG
跡が発赤、痂皮形成、小膿庖
を呈し、診断の助けになります。
No8 虫切り
30年程前の外来で見ました。10か月くらいの乳児でした。
虫きり、ということで、乳児の背中に切り傷がつけられていました。
最初見たときは、ビックリしました。2例経験しました。
2例とも、伊賀に隣接する奈良県にて、おこなっていました。
虫きり
癇の強い子は実際にいるし、外来でもよく質問されます。
「疳の虫封じ」として手のひらに梵字を書いたり、虫封じのお札を切って飲ませたり、神社に虫封じのお参りに行ったりすることはこれまでもよく聞きます。
けれども、この例のように、実際に切り傷をつける例は珍しい。・・
N09 スポーツドリンクによる虫歯
小児科診察で、口腔内を見ますが、時にひどい虫歯を見ます。
スポーツドリンクを就寝時に哺乳瓶に入れて飲んでいた例が多い。
スポーツドリンクは発熱時や下痢のとき経口補液として適しています。
小児科外来でも、下痢や発熱の時には脱水を防ぐためにも、スポーツドリンクを
飲ませてあげてといいますが、通常の食事が取れているなら、特に必要とせず、
お茶がよいです。
スポーツドリンクは、5%ほどの糖液を含み、虫歯の原因になります。
特に、哺乳瓶に入れて、長くくわえさせていたり、就寝前に
与えてはいけません。注意してください。
No 10 パッチンゲームと皮下出血
小学校5年生男児。発熱持続で来院。
検査の採血しようとすると、上腕伸側部に不自然な皮下出血斑。これはどうしたのと問えばパっチンゲームのためだという。今流行っているゲームで紙に鉛筆を輪ゴムでとめてたたきつっけるのだという。
状況はもうひとつよく理解出来なかった。
話し振りからすると、この子はやられたと言う意識はないようだ。状況によっては、いじめともなってしまう危ういものである。
No 11 紐をくわえて遊んでいたら
口周囲の湿疹は子供ではよく見られます。
この例はちょっと特異でした。
よく聞けば、口にひもをくわえて擦っていたとの事。
摩擦による皮膚障害。子供はいろんな遊びをするものです。
No12 レントゲン異常陰影
6歳女児、右上肺野に孤立性の異常陰影を認めました。
あれ、おかしい。よくみれば髪を束ね結んでいる。
今度は髪を持ち上げて固定してレントゲン再検査すれば、
異常陰影はありませんでした。
No13 マイコプラズマ感染症の発疹
マイコプラズマ感染では多様な発疹を伴うと書かれていますが、
よく経験するのは多型紅斑様のものです。
今回、丘疹状紅斑性発疹を経験しました。初めて経験する発疹でした。
マイコプラズマによるとは全く思いませんでした。
紹介先病院で抗体陽性で、マイコプラズマ感染と診断されました。
12歳女児で、39℃の発熱きたし、翌日より顔面に境界明瞭な丘疹状紅斑性発疹出現し、 体幹、四肢にも出現。そう痒は軽度。
ジスロマック内服により、翌日より解熱、発疹も徐々に消失。
No14 子どもの誤飲に注意
母親のブレスレット
母親の指輪
ボタン電池
No15 カメムシ皮膚炎
平成14年11月
6歳男児、突然,股のあたりを痛いといった。
母親が見るとパンツの中にカメムシが一匹いた。
その後,一週間して治らないといって来院した。
写真のように潰瘍形成を伴った病変となっていた。
エキザルベを処方して経過を見ました。
その後来院無く,およそ一ヶ月後の感冒での受診時には軽快していました。
カメムシの分泌液が、敏感な皮膚につくと、やけど状の「皮膚炎」を起こすと書かれてありましたが、初めての経験でした。
おそらく洗濯物にカメムシがついていたのだろう。
平成14年秋は当地ではカメムシが異常に発生しました。
カメムシを踏んで見られる皮膚炎。時に見られます
1歳女児、カメムシを口に入れた、と言う。
翌日より発赤を認め潰瘍形成と伴ってきた。写真は2日後のもの。 |
No16 ブルーベリーと黒色便
1歳9ヶ月女児、墨のような黒色便がでたと来院。
これまで外来経験のない黒色便であった。
食物による変化と思われ、何かたくさん食べなかったか、
と尋ねたところ
3日前にブルーベリーを3パック食べたという。